定期同額給与
定期同額給与規定とは、期中通して毎月同額の役員給与以外は、全て法人税の計算上損金の額に算入しないというものです。変動部分だけでなく、その役員に支給した全ての役員給与の額が損金の額に算入されなくなります。
3月決算法人で例えば4月~翌年3月迄月100万円づづ支給していれば年1200万円損金算入されますが、4月から9月迄月100万円、10月から翌3月迄月150万円支給と増額させると、期中増額部分 300万円が損金の額に算入されなくなります。
又逆に4月から9月迄100万円、10月から翌年3月迄80万円に減額すると減少部分120万円が損金の額に算入できなくなります。
期中で利益が増加しそうなので役員報酬を増やす、赤字になりそうなので役員報酬を減らすということができなくなります。
・資金繰りの都合で何ヵ月も役員報酬を未払いにして、後でまとめて支払うことも、同額支給にはならないと思います、資金繰りが苦しいなら役員報酬は一旦毎月役員口座に振込み、資金不足分は改めて役員から借りるようにしましょう。
・監査役、非常勤取締役に監査月、総会月だけ等に役員報酬を支払う場合も同額になりません。
特定月だけ支給したければ事前確定届出給与届をださざるおえません。
・使用人兼務役員に歩合給を支給することもこの規制をうけます。ただ猶予期間があり、次の株主総会までに役員報酬規定を改正して、歩合給支給を廃止しなければなりません。
①月額役員報酬額を変更できる時期(原則)
上記の説明だけでは、一度決めた役員報酬は何年も変更できないことになりますので、変更できる時期を説明します。
(A)事業年度が違えば同額でなくてもいい
事業年度単位で同額であればいいということですので、例えば次の場合はOKです。
X1期 X1年4月~X2年3月迄 月額100万円
X2期 X2年4月~X3年3月迄 月額150万円
(B)事業年度開始の日から3月を経過する日までに改定された場合
定時株主総会等で改定する場合を想定しています。
例えば3月決算法人で次の場合はOKです
4月~6月迄月額100万円 7月~翌年3月迄月額150万円
②その他変更できる場合がありますがかなり限定されたものになっています
(A)経営状況の著しい悪化により減額する場合
著しいと言ってますので、短期的な資金繰りだけの理由では難しそうです。
銀行から役員報酬減額を要請された場合は、このケースに該当するのではないかと思われます。
(B)社長の急逝に伴い、新社長の報酬を増額する場合
社長の急逝による予期せぬ出来事が条件になりますので、会社の都合による社長交代等は該当せず、原則通り、増額は次の事業年度開始月又は次期定時株主総会まで待たなければなりません。
(C)役員が行政処分を受ける等不祥事を起こしたため減額する場合
行政処分や新聞沙汰等を想定していますので、社内の不祥事では難しいと思います。
(D)その他合併、分割による場合があります。